第二章 投資形態
第6条 経営協力契約形態
経営協力契約は、法人を設立することなくベトナムにおいて投資又は経営を進行するために、各当事者について責任及び経営結果の分配を規定した2当事者又は多数当事者の間で締結される文書である。
生産物分配契約方式による石油・ガスその他の資源の調査、探査及び開発の領域における経営協力契約は、関連する法規及び外国投資法の規定に従って、実施される。
第7条 経営協力契約の内容
経営協力契約は、次の各号に掲げる主な内容を有しなければならない。
(1) 経営協力契約に参加する各当事者(以下「経営協力各当事者」という。)の名称、住所及び正式に授権 された代表者
(2) 経営の目標及び範囲
(3) 経営協力各当事者の出資、経営結果の分配及び契約の実施スケジュール
(4) 主要生産品、輸出比率及び国内販売比率
(5) 契約期間
(6) 経営協力各当事者の権 利及び義務
(7) 財務原則
(8) 契約の修正及び終了の手続並びに譲渡条件
(9) 契約違反による責任及び紛争解決方式
上記内容のほか、経営協力各当事者は、経営協力契約において他の内容を合意することができる。
経営協力契約は、経営協力各当事者の正式に授権 された代表者によって、各頁にイニシャルがサインされ、その末尾に完全なサインがされなければならない。経営協力契約は、投資許可証が発行された日から効力を有する。
第8条 調整委員会
経営協力各当事者は、経営過程において経営協力契約の実現のための調整委員会を設立することに合意することができる。
調整委員会は、経営協力各当事者の指導機関ではない。調整委員会の職能、任務及び権 限については、経営協力各当事者が合意する。
第9条 執行事務室
外国側経営協力当事者は、経営協力契約の履行に関する事項において自己を代表するためのベトナムにおける執行事務室を設立することができ、かつ、執行事務室の活動に関して責任を引き受ける。
外国側経営協力当事者の執行事務室は、印鑑を有し、投資許可証及び経営協力契約所定の権 利及び義務の範囲内において口座を開設し、従業員を雇用し、契約を締結し、かつ、経営活動をすることができる。
外国側経営協力当事者の執行事務室は、投資許可証発行機関において登記しなければならない。
第10条 経営協力各当事者の納税義務
1 外国側経営協力当事者は、外国投資法に従って納税義務その他の財政義務を履行する。ベトナム側経営協力当事者は、国内企業に対して適用する法規の規定に従って、納税義務その他の財政義務を履行する。
2 経営協力各当事者の企業所得税その他の財政義務(土地賃料及び資源税等を含む。)は、ベトナム側経営協力当事者へ分配される製品部分と合算することができ、かつ、ベトナム側経営協力当事者は、これを国家に納付する責任を負う。
第11条 合弁企業形態
1 合弁企業は、ベトナムにおいて投資し、かつ経営するために、2当事者又は多数当事者との間で締結される合弁契約に基づいてベトナムにおいて設立される企業であ る。
特段の場合には、合弁企業は、ベトナム政府と他国政府との間で締結される契約に基づいて、これを設立することができる。
2 新しい合弁企業は、ベトナムにおいて既に設立された合弁企業と次の各号に掲げるものとの間で設立される企業であ る。
(1) 外国投資家
(2) ベトナム企業
(3) 政府が規定する条件を満たす医療検査・治療、教育・トレーニング及び科学研究施設
(4) 外国に定住するベトナム人
(5) ベトナムにおいて既に設立された合弁企業又は100パーセント外国投資企業
3 合弁企業は、有限責任会社の形態で設立される。合弁各当事者は、企業の法定資本への払込みを引き受けた出資分を範囲として責任を負う。合弁企業は、ベトナム法に基づく法人格を有し、投資許可証が発行された日に設立され、かつ、当該発行日から活動を開始する。
第12条 合弁契約の内容
合弁契約は、次の各号に掲げる主な内容を有しなければならない。
(1) 合弁各当事者の名称、住所及び正式に授権 された代表並びに合弁企業の名称及び住所
(2) 経営の目標及び範囲
(3) 投資総額、法定資本、法定資本における出資比率、出資方式、出資スケジュール及び建設スケジュール
(4) 主要製品並びに輸出及び国内販売の比率
(5) 企業の活動期間
(6) 企業の法定代表者
(7) 各当事者の権利及び義務
(8) 財務原則
(9) 契約の修正及び終了の手続、譲渡条件並びに企業の終了及び解散の条件
(10) 契約違反による責任及び紛争解決方式
上記内容のほか、合弁各当事者は、合弁契約において他の内容を合意することができる。
合弁契約は、合弁各当事者の正式に授権 された代表者によって、各頁にイニシャルがサインされ、その末尾に完全なサインがされなければならない。合弁契約は、投資許可証が発行された日から効力を有する。
第13条 合弁企業の定款
合弁企業の定款は、次の各号に掲げる主な内容を有しなければならない。
(1) 企業の名称及び住所並びに合弁各当事者の国籍、住所及び正式に授権 された代表者
(2) 合弁企業の経営目標及び範囲
(3) 投資総額、法定資本、法定資本における出資比率、法定資本への出資方式及び出資スケジュール
(4) 企業の組織管理構造
(5) 企業の決定採択手続及び紛争解決原則
(6) 企業の法定代表者
(7) 財務原則
(8) 合弁各当事者に対する利益及び損失の分配比率
(9) 企業における労働関係並びに労働者の使用及び養成に係る問題
(10) 企業の活動期間並びに終了及び解散の条件
(11) 企業定款の修正及び補充手続
上記内容のほか、合弁各当事者は、合弁企業の定款において他の内容を合意することができる。
合弁企業の定款は、合弁各当事者の正式に授権 された代表者によって、各頁にイニシャルがサインされ、その末尾に完全なサインがされなければならない。合弁企業の定款は、投資許可証発行機関において登記されなければならない。
第14条 合弁企業の法定資本
1 合弁企業の法定資本は、投資総額の30パーセントを下回ってはならない。インフラストラクチャー施設の建設プロジェクト、投資が奨励される地区における投資プロジェクト、植林投資プロジェクト及び大規模プロジェクトについては、当該比率を、20パーセントまで低くすることができる。ただし、投資許可証発行機関の承認を取得しなければならない。
2 1名又は複数の外国側合弁当事者の出資比率は、合弁各当事者の合意による。ただし、合弁企業の法定資本の30パーセントを下回ってはならない。プロジェクトの経営分野、技術、市場、経営効果その他社会経済利益に基づき、投資許可証発行機関は、外国側合弁当事者に対して法定資本におけるその出資比率を20パーセントまで低くすることを許可するか否かを審査することができる。
新しい合弁企業の場合には、外国投資家の法定資本における出資比率は、上記比率を保障しなければならない。
3 政府所定の重要なプロジェクトの場合には、合弁各当事者は、合弁契約の締結の際に、合弁企業の法定資本におけるベトナム側当事者の出資比率の増加に関して合意することができる。
第15条 法定資本出資スケジュール
1 法定資本は、合弁企業設立時に一括で、又は合弁契約所定の法定資本への出資の方式及びスケジュールで分割して出資される。
2 合弁各当事者が正当な理由なくして約定したスケジュールに従って出資を実行しない場合には、投資許可証発行機関は、投資許可証を回収する権 限を有する。
第16条 土地使用権 価値による法定資本の出資
ベトナム側合弁当事者の土地使用権 価値による法定資本の出資は、財政部の発布する価格枠内において省級人民委員会が決定する土地賃料率に基づいて、合弁各当事者が合意する。
第17条 合弁企業の管理会議
1 管理会議は、合弁企業の指導機関であ る。管理会議は、議長、副議長その他の成員から成る。
管理会議の成員総数、合弁各当事者からの成員数、管理会議議長の選定並びに社長及び各副社長の任命は、外国投資法の規定に従って実現される。
管理会議の議長、副議長その他の成員は、合弁会社の社長、副社長その他の職務を兼任することができる。
2 管理会議の任期は、合弁各当事者の合意による。ただし、5年を超えてはならない。
3 新しい合弁企業の設立の場合には、新しい合弁企業の出資当事者であ る活動中の合弁企業側は、少なくとも2名の管理会議成員を有し、かつ、そのうち1名は、ベトナム側出資者を代表するベトナム公民とする。
4 管理会議の成員は、給与を受領しないが、管理会議の決定する、管理会議の活動に関連する手当を享受することができる。当該支払金額は、合弁企業の管理費に計上される。
第18条 合弁企業の管理会議の開催方式
1 管理会議は、少なくとも1年に1回開催される。臨時管理会議は、管理会議議長の、管理会議成員の3分の2以上の、社長の、又は副社長の要求により開催することができる。
管理会議の各会は、管理会議議長により招集され、かつ、主宰される。管理会議議長は、管理会議副議長に管理会議の各会の招集及び主宰を委任することができる。
2 管理会議の各会は、合弁参加各当事者を代表する管理会議成員の3分の2以上の出席を有しなければならない。管理会議の各成員は、代理の者に対して、会議に出席し、委任された事項について自己の代わりに議決する旨を書面により委任することができる。
3 管理会議は、各会における議決又は書面により意見をたずねる形態により、その権 限に属する決定を採択する。
第19条 管理会議議長の権 限及び責任
管理会議議長は、次の各号に掲げる権 限及び任務を有する。
(1) 管理会議の各会を招集し、かつ、主宰する。
(2) 管理会議の決定の実施の監察及び督促について中心的役割を果たす。
第20条 社長及び副社長の権 限及び責任
1 合弁企業の社長及び副社長は、合弁企業の日常業務を管理し、かつ、運営する。社長は、企業定款に別段の定めのあ る場合を除き、企業の法定代表者である。社長又は第一副社長は、まずベトナム側合弁当事者が推せんし、かつ、ベトナムに常住するベトナム公民とする。1名のみの副社長を有する合弁企業の場合には、当該副社長は、第一副社長とする。
2 管理会議は、社長と第一副社長との権 限及び任務を分離確定する。社長は、合弁企業の活動に関して管理会議に対して責任を負う。社長は、組織・機構、幹部人員の任免、各年の財務決算、建設工事の決算及び経済契約の締結等の重要事項に関する管理会議の決定の実施について第一副社長との協議を要する。
企業の業務の管理及び運営について社長と第一副社長との間で意見が異なる場合には、社長の意見は、決定であ る。ただし、第一副社長は、自己の意見を保留し、管理会議が最も近い将来の会議において審議し、かつ、決定するよう管理会議に提出する権 利を有する。
3 社長不在の場合には、第一副社長は、社長に代わって企業を運営するよう、優先して委任され、かつ、自己の業務に関して管理会議及び社長に対して責任を負う。
第21条 100パーセント外国投資企業形態
100パーセント外国投資企業は、外国投資家の所有に属する企業であ り、外国投資家によってベトナムに設立され、外国投資家が自ら管理し、かつ、その経営結果に関して自ら責任を負う企業をいう。
100パーセント外国投資企業は、有限責任会社の形態により設立され、ベトナム法に基づく法人格を有し、かつ、投資許可証が発行された日から設立され、活動を開始する。
第22条 100パーセント外国投資企業の定款
100パーセント外国投資企業の定款は、次の各号に掲げる主要内容を有しなければならない。
(1) 企業の名称及び住所並びに外国投資家の名称、住所及び正式に授権 された代表者
(2) 企業の経営目標及び範囲
(3) 投資総額、法定資本、出資の方式及びスケジュール並びに建設スケジュール
(4) 企業の法定代表者
(5) 財務原則
(6) 企業における労働関係並びに労働者の使用及び養成に係る問題
(7) 企業の活動期間並びに終了及び解散の条件
(8) 企業定款の修正及び補充手続
上記内容のほか、企業定款には、他の内容を含めることができる。
企業定款は、投資家の正式に授権 された代表者によって、各頁にイニシャルがサインされ、その末尾に完全なサインがされなければならない。100パーセント外国投資企業の定款は、投資許可証発行機関において登記されなければならない。
第23条 100パーセント外国投資企業の法定資本
1 100パーセント外国投資企業の法定資本は、投資総額の30パーセントを下回ってはならない。インフラストラクチャー施設の建設プロジェクト、投資が奨励される地区における投資プロジェクト、植林プロジェクト及び大規模プロジェクトについては、当該比率を20パーセントまで低くすることができる。ただし、投資許可証発行機関の承認を取得しなければならない。
2 法定資本への出資の方式及びスケジュールは、企業定款に規定される。外国投資家が正当な理由なくして所定のスケジュールに従って出資を実行しない場合には、投資許可証発行機関は、投資許可証を回収する権 限を有する。
3 投資総額又は法定資本の調整は、外国投資家が決定し、かつ、投資許可証発行機関により承認される。
第24条 100パーセント外国投資企業の法定代表者
100パーセント外国投資企業の法定代表者は、企業の社長であ る。ただし、企業定款に別段の定めのある場合を除く。