第三章 プロジェクトの展開及び経営の組織

25条 合弁企業管理会議の人事及び第1回招集会議

  合弁企業は、投資許可証が発行された後に、次の各号に掲げる業務を展開しなければならない。

(1)     合弁各当事者は、投資許可証発行日から30日以内に、管理会議成員名簿を互いに通知して、管理会議の議長及び副議長を選出する。

(2)     管理会議は、投資許可証発行日から60日以内に次の各目に掲げる主要業務を実施するため、第1回会議の招集を組織する。

(a) 管理会議の活動規則の採択

(b) 社長、副社長及び会計責任者(又は財務監督)の任命

(c)  合弁各当事者の法定資本への出資の具体的スケジュールの確定並びに建設の計画及びスケジュール

(3)     管理会議の第1回会議の議事録は、合弁企業の本店所在地の計画・投資局に対して提出される。工業区、輸出加工区又は高度技術区の区内企業については、当該議事録は、プロジェクトの実施地の工業区、輸出加工区又は高度技術区の管理委員会(以下「開発区管理委員会」と総称する。訳者説明:原文では、以下「工業区管理委員会」と総称するとしているが、工業区管理委員会についてのみ言及する場合において、混乱が生ずるので便宜上、上記のとおり訳出する。)に対して提出される。

(4)     合弁企業の管理会議、社長及び各副社長の名簿は、計画・投資局において登記される。工業区、輸出加工区又は高度技術区の区内企業については、当該名簿は、開発区管理委員会において登記される。

 

26条 100パーセント外国投資企業及び経営協力契約の管理機構の設立及び登記

  100パーセント外国投資企業の管理機構の設立及び人事の選出は、外国投資家によって決定される。

  100パーセント外国投資企業の人事名簿並びに経営協力各当事者の代表者及び外国側経営協力当事者の執行事務室(経営協力契約について)の名簿の登記は、前条所定の合弁企業に対する内容と同様に実施される。

 

27条 設立に関する報告

  外国投資資本を有する企業の社長及び経営協力当事者の代表者は、任命された後に、次の各号に掲げる主要内容に関して中央紙又は地方の日刊紙に3号連続して登載しなければならない。

(1)     企業の名称及び所在地又は経営協力契約の実施場所並びに支店、代表事務所又は執行事務室(有する場合)

(2)     合弁各当事者、経営協力各当事者又は外国投資家の名称及び住所

(3)     企業又は経営協力各当事者の法定代表者

(4)     投資許可証の番号及び発行日、投資許可証発行機関並びに企業の活動期間又は経営協力契約の実施期間

(5)     企業の投資総額及び法定資本並びに合弁各当事者の出資比率又は経営協力各当事者が実施を引き受けた資本

(6)     活動の目的及び範囲

 

28条 経営登記及び営業許可証

1            投資許可証は、またこれをもって経営登記証明書とする。

2            法規の規定に基づいて経営許可証を有するべき経営分野及び業種については、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、権 限を有する国家機関に対する登記を要するのみで投資許可証の規定に基づく経営活動を展開することができ、経営許可証の申請を必要としない。

3            規定に基づいて営業許可証を有するべき経営分野及び業種については、活動開始前に、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、法規の規定に従い営業許可証を取得しなければならない。

 

29条 支店及び代表事務所

1            外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、投資許可証の規定に基づいて経営活動を実現するため、企業の本店所在地又は経営協力契約の主たる活動地点の省又は市の外に支店及び代表事務所を開設することができる。

  外国投資資本を有する企業は、輸出を推進するために必要な場合には、貿易及びマーケティング製品販売の各活動を実施するため、外国において自己の支店又は代表事務所を開設することができる。外国における支店又は代表事務所の開設は、計画・投資部によって審査されて承認されなければならない。

2            外国投資資本を有する企業は、外国における自己の支店及び代表事務所の活動に関して責任を負う。支店の所得は、企業の所得として計算され、毎年ベトナムの親会社へ移転されなければならず、かつ、投資許可証所定の税率に基づく企業所得税を課税される。外国投資資本を有する企業がベトナムと二重課税防止協定を締結している国において支店を開設する場合には、当該協定の規定に従って実施する。

3            計画・投資部は、外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者の支店及び代表事務所の開設の手順及び手続を指導する。

 

30条 管理組織への委託

1            ホテル、賃貸オフィス・アパート、ゴルフコース、スポーツ、遊楽・娯楽、医療検査・治療及び教育・トレーニングの各分野並びに高い専門管理技能を必要とするその他の分野については、外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、経営活動を管理するため、管理組織に委託することができる。

2            管理の委託は、投資許可証に規定されたプロジェクトの活動目的及びベトナム国家の利益に変更又は消極的作用をきたすものであ ってはならない。

3            管理の委託は、外国投資資本を有する企業又は経営協力当事者と管理組織との間で締結される管理契約を通じて実現される。管理手数料は、当事者間で管理契約において合意され、企業又は経営協力当事者の管理費用として計算処理される。

  管理契約は、投資許可証発行機関の承認を取得しない限り、効力を有しない。

4            管理組織は、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者中の一方若しくは双方の名で活動し、かつ、それらの印鑑及び口座を使用する。管理組織は、管理契約所定の自己の権 利及び義務の実現過程において外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者に対して責任を負い、かつ、ベトナム法を遵守する。

  管理組織は、法規の規定に従って税を納付し、かつ、その他の財政義務を実現しなければならない。外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、当該ベトナム国家に対する納付金を管理組織に代わって納付する責任を有する。

  外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、すべての場合において、管理契約所定の管理活動に関連する事項に係る管理組織の活動の全部に関してベトナム法上の責任を負う者とする。管理組織は、管理契約の範囲外の自己の活動に関してベトナム法上の責任を直接に負わなければならない。

 

31条 企業の再組織

1            企業の新設分割、存続分割、新設合併及び吸収合併並びに投資形態の変更(以下「企業の再組織」と総称する。)は、投資許可証発行機関の承認を取得しなければならない。

  企業の再組織の提議書類は、次の各号に掲げるものからなる。

(1)     企業の再組織の申請書

(2)     資本譲渡の書類(資本を譲渡する場合について)

(3)     合弁企業管理会議の決議又は経営協力各当事者の合意

(4)     新企業の定款(ベトナム企業に転換する場合を除く。)

(5)     再組織がなされる前の各企業の財務活動状況の報告

(6)     企業の再組織に関する説明

(7)     土地使用権に関係する資料

(8)     投資許可証発行機関が請求するその他の資料

2            企業の再組織に関する説明は、次の各号に掲げる主要内容を有するものとする。

(1)     法定代表者の氏名及び住所並びに企業の再組織の以前と以後の各企業の名称及び所在地

(2)     生産又は経営の目標

(3)     労働者雇用方案

(4)     企業の再組織に関係する各企業の権 利及び義務の解決方案

(5)     企業の再組織の実施期間

3            投資許可証発行機関は、適式な書類を不足なく受領した日から30業務日以内に、投資許可証の発行形式により、企業の再組織に対する承認の決定を下す。承認しない場合には、投資許可証発行機関は、当該理由を説明する文書を有しなければならない。

 

32条 企業の再組織後の権 利及び義務の承継

  企業の再組織に対する投資許可証が発行された後に、新企業は、前条第2項所定の企業の再組織に関する説明において記述される各企業の権 利及び義務の解決方案に従って、旧企業の権利及び義務を承継する。

 

33条 資本の譲渡

1            外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、資本を譲渡するときは、投資許可証発行機関に対して資本譲渡の登記をする。

2            資本譲渡の登記書類は、次の各号に掲げるものからなる。

(1)     資本譲渡の登記申請

(2)     資本譲渡契約

(3)     合弁企業管理会議の決議又は経営協力各当事者の合意

(4)     合弁契約、経営協力契約又は企業定款の修正及び補充

(5)     企業の活動状況報告

(6)     企業外部の当事者に対して譲渡する場合には、譲受側当事者の法人格及び財務状況

3            投資許可証発行機関は、資本譲渡の登記書類を受領した日から15業務日以内に投

資許可証を調整する。

 

34条 投資総額及び法定資本の再構築

1            外国投資資本を有する企業は、活動過程において、プロジェクトの目的又は規模、パートナー、出資方式その他の変更のあ るときは、投資総額及び法定資本を再構築することができる。

2            前項所定の投資総額及び法定資本の再構築は、この議定第14条及び第23条所定の下限を下回って法定資本比率の減少を発生させるものであ ってはならない。

3            投資総額及び法定資本の再構築並びに合弁各当事者の出資比率の変更は、企業の管理会議によって決定され、かつ、投資許可証発行機関の承認を取得しなければならない。

 

35条 無償移転

  外国投資家が投資許可証の規定に基づき、活動期間満了時に、自己の所有に属する財産をベトナム国家又はベトナム側当事者に対して無償で移転することを約する場合には、移転財産は通常活動状態にあ る旨が保障されなければならない。

  外国投資資本を有する企業又は経営協力契約が不可抗力ではない何らかの原因により期間満了前に活動を終了し、かつ、当該終了が無償移転の約束に変更を生じさせる場合には、外国投資家は、無償移転の約束により享受した待遇について補償する責任を有する。

 

36条 活動の一時停止及びプロジェクトの実施スケジュールの延期

  外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、活動の一時停止又はプロジェクトの実施スケジュールの延期をするべき正当な理由を有する場合には、投資許可証発行機関に対して報告しなければならない。不可抗力による場合を除き、活動の一時停止又はプロジェクトの実施スケジュールの延期は、投資許可証発行機関によって承認されない限り、実施することができない。

  一時停止又はプロジェクトの実施スケジュールの延期の際に、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、具体的なケースに応じて、各種財政義務を免除され、又は軽減される。

 

37条 活動の終了並びに企業の清算及び解散

  外国投資資本を有する企業又は経営協力契約の活動の終了、清算及び解散は、次の各号に掲げる順序に従って実施される。

(1) 投資許可証発行機関は、外国投資法第52条所定の場合には、外国投資資本を有する企業又は経営協力契約の活動終了の決定を下す。

(2) 外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、企業財産の清算又は経営協力契約の清算のため、清算委員会を設立する責任を有する。

(3) 清算終了後に、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、報告書を作成し、投資許可証発行機関が審査して企業の解散又は経営協力契約の効力終了の決定を下すよう、清算書類を投資許可証発行機関に対して提出する。

38条 活動終了に関する報告

  投資許可証発行機関が活動終了の決定を下した日から15日以内に、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、企業の活動終了及び財産の清算又は経営協力契約の清算に関して中央紙又は地方の日刊紙に3号連続して登載しなければならない。

 

39条 清算委員会の設立

1            活動期間満了日又は期間満了前の活動終了に関する有効な決定が下された日から30日以内に、合弁企業管理会議、外国投資家(100パーセント外国投資企業に対して)又は経営協力各当事者は、企業財産の清算又は経営協力契約の清算を実施するため、清算委員会を設立する責任を有する。清算委員会の成員は、合弁企業管理会議、外国投資家又は経営協力各当事者によって決定される。

2            前項所定の期間が経過しても、清算委員会が設立されない場合には、投資許可証発行機関は、企業の清算又は経営協力契約の清算を実施するため、清算委員会の設立の決定を下す。投資許可証発行機関は、関係する機関及び組織の代表者又は専門家、労働者代表及び債権 者代表を招いて清算委員会に参加させることができる。

3            この条第1項所定の清算委員会設立の決定は、清算委員会の成員、職能、任務、権 限及び活動経費を明記したものでなければならず、かつ、合弁各当事者、合弁企業管理会議の各成員、外国投資家及び経営協力各当事者に対して送付される。

 

40条 清算委員会の権 限及び任務

1            清算委員会は、企業の清算又は経営協力契約の清算において、合弁企業管理会議、外国投資家又は経営協力各当事者を補佐する組織であ る。清算委員会は、清算の実施のため、企業又は経営協力契約に参加するベトナム側当事者の印鑑を使用することができる。

2            清算委員会は、清算過程において、次の各号に掲げる権 利を有する。

(1) 清算活動に関する書類、資料、証憑その他を提出するよう、企業の社長、各副社長及び会計責任者又は経営協力各当事者の代表者に対して請求し、並びにその他の組織及び個人に対して提起する。

(2) 必要な場合には、ベトナム又は外国の組織又は専門家を招いて会計監査並びに機械、設備及び工場の鑑定を実施して、企業又は経営協力契約の残存価値を確定する。

3            清算委員会は、次の各号に掲げる任務を有する。

(1) 企業の清算又は経営協力契約の清算に関して、債権 者及び関係する各組織に対して書面で通知する。

(2) 適法に企業又は経営協力契約の所有に属する財産価値を確定する。

(3) 国に対して既に履行した財政義務を確定する。

(4) 未収金及び支払うべき金額を確定する。

(5) 合弁企業管理会議、外国投資家又は経営協力各当事者の承認のため、清算方案を作成する。

(6) 承認された清算方案を実施する。

(7) 清算結果報告を作成して、合弁企業管理会議、外国投資家又は経営協力各当事者に対して提出する。

 

41条 各種債務の弁済優先順位

  外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、清算の過程において、次の各号に掲げる優先順位に従って、各種債務を弁済する。

(1)         清算活動に関係する費用

(2)         企業又は経営協力各当事者が未だ支払っていない賃金及び社会保険料

(3)         企業又は経営協力各当事者のベトナム国家に対する税その他の財政義務

(4)         借入金

(5)         企業又は経営協力各当事者のその他の債務

 

42条 清算委員会の活動期間

1            清算委員会の活動期間は、その設立の日から12か月間を超えない。

2            清算委員会は、活動期間満了時に清算を完了していなくとも、その活動を終了する。この場合においては、合弁各当事者、外国投資家又は経営協力各当事者が自ら未処理事項を解決する。紛争のあ る場合には、紛争の処理は、この議定第122条の規定に従って実施される。

 

43条 財産の清算方式

  外国投資資本を有する企業又は経営協力契約の実施のための財産の清算は、当事者間で合意された方式に従って実施される。

  ベトナム側当事者が土地使用権 価値により出資している場合には、活動終了時点における残存期間に対する土地使用権 価値は、企業の清算財産に属する。

 

44条 破産状態時の解決手続

  清算の過程において、当該企業が破産状態にあ ることが確定できる要素を十分に有する場合には、清算委員会は、清算を終了し、企業破産に関する法規に規定される破産手続に基づく解決へ転換するため、投資許可証発行機関に対して報告しなければならない